泳動結果
ブタのペプシン(精製品)をPhos-tag SDS-PGE で解析したものです。
ペプシンは,セリン1残基がリン酸化されたリン酸化タンパク質です。
各パネルは,リン酸化型(左)と非リン酸化型(AP処理)(右)の2レーンの対比です。
Mn2+–Phos-tag SDS-PAGE (Phos-tag濃度100µM)では,
リン酸化型と非リン酸化型を分離することができませんでした。
Zn2+–Phos-tag SDS-PAGE (Phos-tag濃度100µM)では,
リン酸化型が非リン酸化型よりもシフトアップしています。
一般に,Mn2+–Phos-tag SDS-PAGEよりも,
Zn2+–Phos-tag SDS-PAGEを用いたほうがリン酸化タンパク質の分離度が高く
ペプシンもその一例です。
しかし,Zn2+–で分離検出できなくてもMn2+–で出来るケースもあるので
一概にどちらを選択するべきかは決められず,
ケースバイケースで検討するのが望ましいです。
関連画像
Zn2+–で分離検出できなくてもMn2+–で出来るケース
E.coli の二成分伝達系 EvgS/EvgA の in vitro kinase assay
Mn2+–で分離検出できなくてもZn2+–で出来るケース
Tau Tyr kinase assay(ABL, MET, FYN)_Mn2+-Phos-tag SDS-PAGE